環境事業を応援する環境エコファンドとは何か
エコファンドとは環境面に配慮企業活動を行う企業を選んで投資する投資信託のことを言います。
つまりエコロジーを推進しようとする企業や事業を、金融の仕組みを使って応援しようという投資ファンドのこと。
従来の投資尺度だけでなく、投資対象となる企業の環境問題への取り組みも加えて銘柄選定を行うのが特徴です。
1920年代の米国でスタートしたSRI(社会的責任投資)の考え方を背景に、アルコールやギャンブル関連企業を投資対象から外すというのが、エコファンドの始まりでした。
例えば、アパルトヘイトに加担する企業やチェルノブイリ原発事故に代表される環境汚染事故を引き起こした企業に対しては警告を促すなどの行動です。
つまり、金融を通してより良い社会をつくるために、環境や社会問題、企業の不祥事などの問題を積極的に解決しようというのが、エコファンドを含めたSRIファンドの目的なんですね。
日本では1999年に投資ファンドとして初めて発売されました。
環境問題に意識の高い個人投資家の支持を受け、一時残高は2000億円を突破していたようです。
しかし、エコファンドとはいっても、一般的にリスクの高い投資信託であることは確かで、株価の変動に大きく影響を受けてしまいますし、政治・経済情勢や発行企業の業績などを反映して株価は変動するものです。
なので、投資収益を予測することが難しく、元本保証がない点は留意しなければなりませんし、もし参加するとしても、余裕資金の範囲内での投資が望ましいですね。
また、日本には市民風車という、住民が共同で出資して建設した風力発電所があります。
近年こういった市民出資型ファンドは次々と登場していますが、行政の監視下になく、投資家保護の規制が適用されないものもありますので、契約内容やリスク、資金の流れなどの情報開示がなされているかなどをチェックした上で投資したいものですね。